発声については本当に色々な考え方があります。
そして、日本では自分の発声意外は間違いであると指摘したがる傾向があります。笑
いや。私もそうなんだ。
(お前もかーい)
でも、考えが違う人がいても良いと思うし、
それは違うと思ってもその人はその人と思って受け流してください。笑
さて。最近私はね、日本にも歌える若い人がすごく増えたなぁと思っています。
それは教える世代が世代交代して、イタリア留学した人たちが教え始めてるからじゃないかなぁと思います。
声を出すって言語の影響がすごく大きくて
そういう意味で日本人の歌手は2つの傾向が強いと思います。
1 レガードが苦手
2 ポジションが低い
どちらも日本語から来ているものだと考えています。
レガートは私にとっても課題です。
日本語はオペラを歌うのに向いていません。
レガートでないし、ボソボソとしゃべる傾向があります。大きい声で話す事を良しとしない環境が多いんですよね。
公共の場でも、なんだったら自宅でも隣人を気にして生活してたりする。奥ゆかしさが美徳とされる傾向が文化的にあるので、主張するのが苦手な人が多く、それに比例して声が弱くなる。
声帯をくっつけないで話す習慣がついてしまうわけですよ。
それが本当に歌には良くない。
私の知り合いで、日本人ですが日本人といる時もずっとイタリア語で話す人がいました。
そうしないと喉にも悪いと言っていました。
で、歌には色々なメソッドがあり、どれが正解っていうのはないと思うんです。
ただ、日本人の身体にあっているのは今イタリアで主流の、ベルカントと呼ばれているものじゃないかと思います。
(ベルカントではなく、ベルカントと呼ばれている。です。ベルカントを研究している方から聞いた話では今のベルカントは真のベルカントではないらしいので。)
私のイタリアの師匠は「プリマ マスケラ」が口癖です。
直訳すると「最初仮面」です。
意味わからんと思いますが
ヴェネツィアのカーニバルで仮面をつける目元、この場合はこめかみのあたりにポジションがあり、そこが準備出来てから声を出せということです。
音が出るその瞬間から音がそこになくてはいけないって事です。
言葉は違いますが日本の師匠からも私はそれを耳にタコができるほど言われています。
それをポジションって言ってたりするんですけど、そのポジションが正しい位置にある人少ないと思います。
教えられる人も少ないと思っています。
私のイメージですけど、
昔、飲み終わったコーラの瓶を吹いたりしませんでしたか?
ボーーーーーって音が出るじゃないですか。
良い角度が見つかるとよく響いて、良い音が出るって感じたことがありませんか?
大量の息を吹き込んだから大きい音になるわけでもないし、勢いよく吹き過ぎても鳴るわけじゃない。まず、なる場所が大事なのわかりますか?
あれは単音ですけど、あんな感じです。
歌では全ての母音、音程などでその良い場所を見つけなくてはいけないってことです。
私はよく声がでかいと言われますが、
イタリアの師匠の門下生は基本声が大きいです。
それはこのプリママスケラを教え込まれているからだと思っています。
という事で今回はこの辺で。
珍しく歌の話でした。